iphoneのバックアップや復元の失敗理由と成功させる方法
少し前までは、iphoneのバックアップはパソコン上に作成するしかありませんでした。
でも、今はiCloudを利用すればクラウド上にバックアップを作成できますのでかなり便利になりました。
しかし、機種変更をしたときに、うまくデータが引き継げなかったり、アプリが動かなかったりという、失敗の経験はありませんか?
これはiphoneを機種変更したら避けられないこと、仕方のないことだと思われがちですが決してそうではないのです。
ここでは、iphoneのバックアップや復元が失敗する理由と、成功させる方法についてご紹介します。
1.iphoneのバックアップや復元が失敗する理由は?
意外と知られていないのですが、iphoneを機種変更したときにアプリやパスワードの情報がうまく復元されないのには理由があります。
それは、iCloudや初期設定のiTunesで行うと「キーチェイン」がバックアップされないからなのです。
キーチェインとは、iOSに搭載された特にセキュリティに重点を置いたデータの保管場所です。
パスワードなど各種認証情報はキーチェインに保存されており、暗号化された状態でiphoneに保存されます。
実は、認証情報の復元失敗は、この時の暗号化が原因になっているのです。
というのは、iOSのキーチェインの暗号化は、ユーザーパスワードなどで行われるのではなく、iOSが勝手に作った専用の暗号化鍵でこっそりと行われてしまうからです。
つまり、特定のキーチェインは、それ専用の暗号化鍵で開けなければ中が見られません。
だから、その暗号化鍵がバックアップされなければ、その中にあるパスワードなどは見られないというわけなのです。
iCloudやiTunesの初期設定では、バックアップされるのはキーチェインの中に保管されているデータ自体だけで、キーチェイン専用の暗号化鍵はバックアップされません。
いくらデータがバックアップされて、その情報が新しいiphoneに復元されていても、キーチェインの中にある認証情報を利用することはできません。
そのため、アプリやパスワードが使えなくなってしまうのです。
ちなみに、バックアップ元のiphoneにデータを復元した場合は、キーチェイン専用の暗号化鍵が端末に残っているので問題なくバックアップされて、難なくキーチェインの情報を読み出すことができます。
2.iphoneのバックアップや復元を成功させるには?
iphoneユーザーの側で、キーチェインに格納された中身を引き継ぎ、データをきちんと引き継ぐ方法があります。
そう、初期設定でない設定にすればいいのです。
iTunesを用いて「バックアップの暗号化」を設定するという方法を取りましょう。
「バックアップの暗号化」を設定する手順
- iTunesのデバイスのところでiphoneを選択し、概要を選ぶ
- バックアップのところで「このコンピュータにバックアップを作成」にチェックを入れる
- iTunesのデバイスでiphoneを選択し、「概要」を選ぶ
これらの作業を行った上でiTunesにバックアップを取れば、キーチェインが完全な状態でバックアップされます。
暗号化鍵ごと移動できるので、まともな形で復元できます。
ただし、iCloudを使ったものではなく、iTunesを使った作業になります。
まとめ
iphoneのバックアップや復元が失敗する理由とうまくいく方法についてご紹介しました。
このようなバックアップを取るタイミングですが、「機種変更の直前で十分だろう。」と思っていたらいけません。
いつ何時、水没や故障、破損、盗難などの問題が起こるかわかりません。
暗号化バックアップをしていない状態で問題が生じると、「キーチェイン」が引き継げないので大変なことになりますよ。
いつでも大丈夫な状態にしておきましょう。
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